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高校のグランドを手作りビオトープに!
2016.8.24
今回ご紹介する団体は、大阪府立八尾北高等学校の第二グランドを活用してビオトープ活動を展開している団体「八尾北ビオトープ研究会」です。
大阪府立八尾北高等学校は、総合学科の学校で福祉などの特色ある教育を行っています。その一環で、元々はバスケットやテニスのコートがあった第二グランドをビオトープ空間にしようという構想から始まった活動。現在は、月に一度の整備の集い、年に4回の研究会と年に2回の地域の方も参加する「ビオトープ交流会」に加え、高校生の選択授業「ビオトープと科学」でこのビオトープが活用されています。
今回は、そんな中でも地域の方々が多く参加する「ビオトープ交流会」に参加してきました。
この交流会には、地域のガールスカウトや小学校のエコクラブ、大学生のボランティア、地域のNPOなど多様な主体が集まって交流しています。
私たちが取材に訪れた2016年3月は、ミネストローネづくりと餅つき。
子どもたちは、ビオトープで育っている大根を抜いたり、
慣れない手つきでお餅をついたり、
生き物を探したり、思い思いの時間を過ごします。
当日の流れは一応は決まっているのですが、「子どもたちは必ずこれをしないといけない!」というわけではなく、それぞれの興味に従って動いているようです。
ビオトープの中には、絶滅危惧種のニッポンバラタナゴが生息する池があったり、ログハウスがあったり、手作りの遊具があったり、小さな茂みがあったり、畑があったり、井戸があったり…子どもたちが遊ぶことに事欠きません!
驚くことに、このログハウスも池もすべてが代表の塚口さんたち先生方と高校生が一緒に手作りで作られたそう。井戸も高校生が掘って、畑を耕すのも高校生。手作りの池の底には古くなった体育館のシートが再利用されているそうです。そんな経験もあってか、「ビオトープと科学」の受講生から農業大学校へ進学する生徒が出るほど。
地域の子どもたちに対してだけでなく、高校生にとっても環境のことを体感できる貴重な場になっているようです。また、たくさん地域の方が参加することによって、高校生にとっては貴重な、多世代の交流の場にもなっているとのこと。
今回お話を聞いた、八尾北ビオトープ研究会代表の塚口さんは「この活動を続けていくためには、いろいろな方々の協力が不可欠。そして、高校生も含めて多くの方々が、こういった自然とふれあえる空間に興味をもっていただくことが大切。」と語られます。確かに、現在のビオトープを見ると、参加している学生だけでなく、地域の方々も「楽しみながら、興味をもって、自主的に」活動をされていることがとても伝わってきます。だからこそ、子どもたちも自分で楽しみを見つけて、遊べる空間になっているように感じました。
交流会は1年に2回開催されています。開催の情報などは、環境アニメイティッドの広報紙「河内の風」に掲載しています。ぜひマイ食器を持参して遊びにきてください!
(「河内の風」はこちらから)