関西金属工業株式会社

地域を知って、地域を盛り上げる

2017.3.30

企業

ステンレスを加工して製品を開発されている関西金属工業株式会社さん。
板状のステンレスを曲げたり、溶接したりして商品をつくっていきます。
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このサイコロも実は、こんな板状のものを溶接してくっつけているそう。
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会社の前には大きなひまわりが。
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このひまわりも近くで見てみると細かい技術が詰まっています。
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今回は、そんな関西金属工業の代表取締役である美馬徹さんにお話を伺いました。
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関西金属工業さんは、今年で創業55年。
現在の場所に工場を建てた当時は、まだ周りに何もなく、柏原の駅の歩道橋や大和川の土手も会社から見えていたそう。
元々は、酒類を製造する機器を製造していたそうで、そこから味噌や醤油などの調味料や、だしやソース等の製造機器にも派生してこられたそうです。現在では、医薬品や化粧品の機器も製造されているそうで、広がりを見せています。
これまで、梅酒用の梅実をサイズごと分ける大型の選別機、海外で製造された機械のメンテナンス、全く分野の違う航空機関連の装置なども手がけられ、「ご相談いただいたことは、なるべく実現できるように工夫しています。」と語られます。

そんな歴史と実績のある関西金属工業さんですが、実は地域活動の場面でも活躍されています。

美馬さんが代表を務めるNPO法人八尾市活き活き会議では、地域通貨フレの発行や観光事業を展開されています。

そもそも地域の活動に取り組み始めたきっかけは、中小企業家同友会にあるそう。

バブルの崩壊があり、大企業の海外進出が加速し、「中小企業は地域で仕事を作る必要がある!」という話題が当時から出ていたそうです。そこから、地域で仕事を作るためには、「まずは地域を知ることが大切」ということになり、地域活動に関わり始めたそうです。

実は、以前にご紹介した環境アニメイティッドやおの副代表もしておられ、同団体が開催する「いきいき八尾環境フェスティバル」では実行委員長もされるなど、幅広く活躍されています。
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また、関西金属工業さんは、2008年にエコアクション21に登録され、環境活動にも取り組んで来られました。(エコアクション21:中小企業でも容易に取り組める環境経営システム。システムを構築・運用・維持することで、環境面だけでなく経費削減等、経営面でも効果があります)
今では、その当時に積み上げた、省エネ、廃棄物の分別などは、もう当たり前に取り組んでおられるそうです。
取材をさせていただいたお部屋も、天井を見てみると2本入るはずの蛍光灯が1本しか入っていません。これも、不要なところは間引いて省エネするという活動で、小さなことですが、こういったことの積み重ねが年間を通すと意外なコストダウンにも、温室効果ガスの削減にもつながります。
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また、「雨水タンクなども開発してみたい。その時は地域の人にモニターになってもらって声を聴きたい。そんなときも地域の方とのつながりって大切だと思います。」と語られます。

たくさん生まれるアイデアを地域の人たちと一緒に実現していこうとする関西金属工業さんの姿勢は、地域も企業も元気になる秘訣のような気がしました。
地域とつながり、仕事のあり方を変えていこうと挑戦されている関西金属工業さんにこれからも目が離せません。