株式会社環境デザイン

人・自然・再生紙

2016.6.20

企業

JR志紀駅から南へ歩いて3分。リサイクル事業の企画をしている環境デザインさんを訪問してきました。リサイクル事業のお話と、回収した古紙から新しい紙が作られる製造工程も見学させて頂きました。

お話頂いた石田さん

株式会社環境デザインは、ダイワグループという組織に属していて、それぞれの企業が、

・株式会社環境デザイン     → リサイクル事業の企画
・大和板紙株式会社       → 板紙製造
・大三興業株式会社       → 紙管紙器製造・加工
・株式会社須田商店       → 古紙回収
・ダイワロジスティクス株式会社 → 機密文書の処理

上記のような事業を行っており、それらをつなげることで、循環型リサイクルシステムをつくっています。

リサイクル事業の事例を聞いてみると、

・ワイン工場から出るぶどうの搾りかすを紙の製造過程で配合し、その紙でワインを入れる箱を作る
・お酒が入っている紙パッケージを回収し、それを原料に再度パッケージを作る
・毎年、広島県に届くたくさんの千羽鶴を、紙の製造過程で配合し、その紙でノートの表紙を作る

など、単に資源保護という意味だけでのリサイクルだけでなく、その原料を提供して頂き、又その製品を使用する人の心が温まるような企画をされているところに感動しました。

さらに驚いたのは、今、私たちがお話を聞いているこの部屋にある机。
実はこれ、紙からできています!
展示ブースの什器などにも応用できるそうで、木材使用だとそのまま廃棄物になるだけが、この紙什器だとリサイクルができて環境にもとても優しいですね。

パッと見たところ全くわかりませんが、こういう断面を見ると、確かに紙ですね。

あと、お茶を置いてあるコースターも紙!

この椅子も紙!紙とは思えないほど丈夫でしっかりしています。

次に、実際に回収した古紙が、どのように新しい紙に生まれ変わっていくのかを見学させてもらいました。

その前に注目したのが、この場所。会社内で使用する木製パレットを製造・補修されているそうです。廃パレットの処理に困っている企業もたくさんあるみたいですが、こんなとこまでリサイクルなんて徹底していますね。

回収した古紙を置いてある場所。難処理損紙と言って紙の他に、フィルムやアルミ箔などが混ざっているもの。普通は敬遠されがちですが、ここでは、それを再生できる技術を持っておられます。

次の工程は紙と、フィルムやアルミ箔などを分離します。分離するときに、化学的な溶剤を混ぜていると思っていましたが、「水」しか使っていないそうです。水だけで、きちんと分離できる技術がすごいと思いました。

分離した紙の原料に色を付けています。

いよいよ紙を作っていきます。このような巨大なローラーを1個通るごとに1層ずつ紙を積層させています。

このローラーが8~9個あるので、できあがった紙を破ると層になっていることがわかります。

それにしても、この紙を製造する機械がある風景は、圧巻でした!

最後に、できあがった紙をロール状に巻いたり、小さくカットしてできあがりです!

身近にあるものがリサイクルされ、製品に変わっていく姿を見て、自分自身もよりリサイクルへの意識が強くなりました。例えば、

・職場の機密文書の焼却処理を再生処理に変更する
・牛乳パックは、回収BOXへ持っていく

など。少し手間や費用がかかるかもしれませんが、これからの環境のことを考えると必要なことですね。