みんなの取組み
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買い物から環境問題を伝える伝道師
2016.11.11
今回ご紹介する団体は、チーム売る声人。
初めてこの団体名を見られる方は、「なんと読むの?」とお思いだと思います。
「売る声人」と書いて「うるせいじん」と読みます。
今回取材にご協力いただいたのは、八尾市地球温暖化対策推進運営会議の委員でもあり、チーム売る声人の代表でもある徳山吉令さん。
チーム売る声人では、買い物が地球温暖化に与える影響を実感できるように、ゲーム感覚で買い物体験ができる活動を色んなところで実施しています。
そんな、チームに所属する徳山さんですが、お仕事を引退される前は、スーパーの調理場で魚をさばいておられました。
スーパーに並ぶ魚を毎日たくさんさばいておられたそう。
毎日魚をさばいていると、だんだんと骨の曲がった奇形の魚が増えてきたことに気づいたそうです。
そんなある日、大阪近郊のチヌをさばいていると、胃袋の中からなんとナイロンが!
そんな現実を目の当たりにして、「これじゃあダメだ。」と感じ始めたそうです。
そういったときに八尾市のエコライフ推進委員の応募や、排水アドバイザーの応募もあり、両方のメンバーになり本格的に環境問題に関わり始めたそう。
その後、大阪府地球温暖化防止活動推進委員のメンバーと一緒にチーム売る声人を結成。
当初は、演劇を通して環境問題を伝えようとしていたそうですが、子どもたちにわかるように伝えていくのはとっても難しかったそうです。
そこで、「より身近な題材を使った方が伝わりやすいのでは?」ということから買い物シミュレーションが始まりました!
「一本のミネラルウォーターを取ってみても、海外から運んできているものと日本で作っているものでは輸送にかかる二酸化炭素の量が全然違ってくる。ましてや、水道水と比べるとさらに違います。そんなことは、普段あまり気にせずに生活をしているけど、そういったところから意識をすることが大切。実はガソリンより水の方が値段は高いっていうこともあまり気にする方は少ないですよね。」と、徳山さんは語ります。
だからこそ、買い物シミュレーションを通して、商品によって環境への影響が全然違うことを目に見てわかるようにされているそうです。
買い物シミュレーションの現場は、さすがスーパーに長年勤めておられただけあり、さながらスーパーのような品揃え!
子どもも親御さんも普段の買い物のような気分で買い物ができます。
でも、普段通り買い物をすると…、自分たちが買い物で題している二酸化炭素の量が目に見えてわかる結果に!
そういった体験を通して、実際の生活で買い物をするときに、意識して環境に優しいものを選ぶようになってもらうことがこの活動の狙いです。
徳山さんは、「もっともっとこの活動を広めていきたい。私は、自分のことを”環境問題の伝道師”だと思っています。これからもいろんな人に環境への意識を広めていきたいです。」と語ります。
みなさんも、生活に密着した”買い物”というところから環境問題を意識してみてはいかがでしょうか?次に買い物に出かけたときは、地産地消の商品や包装の少ない商品を選ぶなど、少しずつ皆さんの買い物が変わっていけば、きっと環境もよくなっていくはず!